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タイトル8巻仕様に関して
記事No276
投稿日: 2006/10/12(Thu) 09:26
投稿者tula
現時点でのページ数:

19話  153ページ+α(残り部分、6〜7ページ?)
20話   63ページ+1〜3ページ
21話部分 25ページくらい?

20話水浴前まで 通算223ページ程度
21話途中まで  通算250ページ程度

目次・扉など  6ページ
イラスト    7〜9ページ
世界の書    ?

タイトルRe: 8巻仕様に関して
記事No277
投稿日: 2006/10/14(Sat) 14:31
投稿者tula
> 現時点でのページ数:
>
> 19話  153ページ+α(残り部分、6〜7ページ?)

見積もりどおり、残り部分は7ページに(もう少し削除すれば6ページ)。


> 20話   63ページ+1〜3ページ
> 21話部分 25ページくらい?
>
> 20話水浴前まで 通算223ページ程度
> 21話途中まで  通算250ページ程度
>
> 目次・扉など  6ページ
> イラスト    7〜9ページ
> 世界の書    ?

タイトル19話あらため17話
記事No278
投稿日: 2006/10/16(Mon) 20:21
投稿者tula
中扉 1ページ
本文 158ページ(最終ページは10行予定)

偶数にするため奇数分の挿絵が必要。
なので、現時点ではラクリマ乱入想像シーンも入れる予定。
(なんかもっとマシな場面にすべきだったかな〜……ちと反省)

挿絵+5ページで、都合164ページ(10/16現在)。

タイトルRe: 19話あらため17話
記事No279
投稿日: 2006/10/18(Wed) 02:10
投稿者tula
・ティバートの音引き修正
・洩→漏 に統一
・盗賊→シーフ に統一(ただし盗賊ギルドはこのまま)
・「普通の武器では云々」修正
・原型→原形 に修正
・「の代金を支払った」→「を買い求めた」に修正

タイトル17話冒頭確認
記事No298
投稿日: 2006/10/23(Mon) 20:30
投稿者tula
表記など少々変えた部分。
ところで族長の一人称は本当に「わし」でいいんですか。
しかも「なのじゃ」言葉でいいのか本当に。
見た目美青年じゃなかったか?(年齢知らないけど)


「奴らは……私たちを含め馬鹿者揃いなのだと思う。女神の望みを知りながら、結局何かを成し遂げた奴らなどいないのだから。ただ、それはたとえば迷路にはまっているようなモノで…真っ直ぐな道ではないからだろう? 時間をかけて多くのモノが失われてしまったけれど、立ち止まりさえしなければ行きたい道を見つけることができるはず。諦めたらそこですべてが終わる……どの種族も……我々もな。それぞれが必死にあがいてもがくさまは崇高だと思う、だから私は獣人たちが…好きだ。」
 そのとき、彼女が心の中で愛しく感じた「獣人」に彼女自身は含まれていなかった。
 彼女は自分のことが…少なくとも「好き」ではない。
「では、獣人族もこの世界にとって必要だと、そう思っているのだな」
「当たり前だ」
「では、そなたはこのショートランドは好きか」
「大好きだ」
 それだけはすぐに答えられた。彼女はこの世界を理屈抜きで好きだと思っている。
「では、最後の問いじゃ。この世界のために『人間』か『獣人』どちらか一方を選ばなければならないとしたら、そなたならどちらを選ぶ」
 ……どちらを? 彼女はそうつぶやいて眉根を寄せた。
 彼女にとって、それは今までの問いの中で一番実感のわかないものだったからだ。人間も獣人も女神の子、それをどちらか選ぶなんて事が彼女の中ではあり得ないことだった。
 しかしそう問うからにはなにがしか意味があるのだろう。
 それでもどちらかと問うのならば、と、彼女は口を開いた。
「どちらも、だ。どうしても『選ばなければならない』のなら、要らないのは何よりも選者である『私』だな。それで両方とも選ばれぬことなく暮らせるなら」
「ふむふむ。そなたらしい返答じゃの。ではここで一つ、だれも知らない獣人族の現状について話そうかの」
 族長は、居住まいを糺して語り始めた。どうやら長い話になるようだと思い、彼女は肩の力を抜くようにした。
「そなたも知っての通り、我ら鷹族で幼人なのはすでにそなただけで…ここ十数年、子どもは一人も産まれてはおらぬ。これは何も我ら鷹族だけに限ったことではなく獣人族すべてに共通する現象じゃ。始まりは今から二十五年前、獣人族の四大聖宝、『聖杯【カップ】』、『剣【ソード】』、『杖【ワンド】』、『金貨【コイン】』が失われたことによる。時を同じくして『地』、『水』、『火』、『風』の四大精霊もこの世界を逐われてしまい、獣人族は『聖宝』という直接の力と、『精霊』という後ろ盾を同時になくした。これが、人間族が俗に言う『魔力の減退期』にあたる。
「獣人は、自分たちで思っている以上に『精霊』の影響を受けている。『精霊』力の減少は、魔力の減少につながる。そして魔力の減少は、すなわち我々獣人の生命力の減少につながるのじゃ。その後、我々獣人の出生率が減少したのはそなたも習った通り。元々出生率の低い獣人にとってさらなる出生率の減少は、一族の存亡に関わる。実際、種族単位ではないにしても滅んだ部族は少なくない。
「さて、人間族の発表ではその後、今から十二年前に『魔力の減退期』を脱したことになっておる。ほんの一時だけ、確かに脱した。じゃが、人間族……正確にはたった一人の男が、戻った魔力をすべて使ってしまった。それ以来、世界の魔力は枯渇しているのじゃ。その源たる四大精霊が世界にいないのじゃから、そうそう世界の魔力が回復する訳もない。結果、獣人族にはこの間、一人として子どもが産まれてはいない。どの種族にもじゃ。
「これが獣人族がそれぞれの力を失った背景じゃ。この十二年で、海豹族は女神の言葉を伝える『口』を失い、狐族は女神の言葉を聞く『耳』を失った。蝙蝠族は『商い』をする術を失い、猪族は『農耕』の術を失った。我ら鷹族も、女神の代行者たる真の『神の眼』を失おうとしている。そして来年。二十六年ぶりに四大精霊が戻られる。やっと魔力が回復し始めるのじゃ。それを待っていたかのように、女神から神託が下された。『世界に住まうものを決める審判の時が来た。成人の儀式をもって、その決定とする』と。
「今や獣人族は力を失いすぎた。そして人間族は、世界を汚しすぎた。今度こそ、生まれてくる魔力を正しき方向に使わねば、世界そのものが滅びかねない。我らの同胞には思うところがある者も多いじゃろう。しかし、我らは……いや、そなたは、女神の代行者として、公正で正しい判断をしなければならぬ。『審判』の時はすぐそこまで来ているのだ。

タイトル20および21話あらため18話
記事No280
投稿日: 2006/10/18(Wed) 02:24
投稿者tula
中扉 1ページ
本文 88ページ(最終ページは9行予定)

偶数にするため奇数分の挿絵が必要。
なので、狼族との戦闘シーンは割愛。
挿絵+3ページで、都合92ページ(10/18現在)。

164+92=256
ツキモノ6ページ分がまるまる足りない。
(中表紙1、目次1、あらすじ2、奥付1、予告1)

あきらめて264ページで刷るか、あと6ページ(100行!)を必死で削るか。

タイトルページ削除について
記事No281
投稿日: 2006/10/18(Wed) 02:51
投稿者tula
6ページ(正確にはほぼ5ページ)をまるまる本文だけで削るのはちょっと無理があるので、挿絵の削除と組み合わせて考えてみる。

19話:本文3ページ分(50行)を削り、挿絵も4点に。

20話:本文1ページ分(10行)を削り、挿絵も2点に。

……挿絵が少なすぎるか?
あるいは、

19話:本文2ページ分(30行)を削り、挿絵は5点のまま。

20話:本文3ページ分(50行)を削り、挿絵を2点に減らす。

タイトルちなみに
記事No282
投稿日: 2006/10/18(Wed) 12:11
投稿者tula
8ページ違っても2900円しか変わらない(しか、なのか、も、なのか)。
単価29円の差。

あと2ページ削って、世界の書を4ページ(扉含む)入れるって手もある。

タイトルめんどうかもしれんけど
記事No284
投稿日: 2006/10/18(Wed) 21:24
投稿者竜田久緒
とりあえず削れるだけ削ってみるのはどうだろう。
挿絵が少ないのは痛いが、やっぱり単価は抑えたい。
次巻のボリュームを考えると世界の書も入れておきたいけど・・・

タイトルそうですね〜
記事No285
投稿日: 2006/10/18(Wed) 23:23
投稿者OKM
6ページ本文で削るのは無理ですよぅ(TT)
むしろ挿絵はそろそろ少なくても良いと思うので間を開いて削りましょう〜普通の文庫本もっと挿絵少ないし。

とりあえず世界の書は、鷹族族長がなんだかんだと説明したので無くても良いのではないかと思います。鷹族については族長の言ったことが繰り返しになってしまいそうだし、いまから虎族の原稿あげろってマスター二位ってどうにかなる気がしないし…(ーー;)
いっそ次巻で奇数巻恒例のおまけということで「獣人小辞典」でも付けるというのはどうでしょう?12ヶ月の呼び名とか獣人の成人と鷹族の成人の違いとか一覧にして。
はっ!その場合書くの私か〜

タイトルページ
記事No286
投稿日: 2006/10/19(Thu) 08:37
投稿者tula
> とりあえず削れるだけ削ってみるのはどうだろう。

やってみるのは構いませんが、具体的にどこを削りましょう?

タイトルちょっといじってみた
記事No288
投稿日: 2006/10/19(Thu) 19:49
投稿者竜田久緒
19話削ってみたよ案
(文庫仕様で41文字×約51行減:当社比)

頭の数字は元データの該当行(折り返しなし)で、それに下記記述を置き換えるとだいたい文庫にした時に50行ばかり減る、と思う。
これに挿絵4枚入れてみるってことで。あくまで一案ですが。



273-289
 サラは笑顔で応えたが、一転してまじめな顔になり、研究所跡に向かう一行へ気遣いを示した。相変わらずラクリマとはツーカーらしい。そんな彼女にヴァイオラは肩をすくめた。
「コアといってもハイブはいませんし、危険はないと思います」
 その返答に、サラはヴァイオラの常にない疲労を感じ取った。
「あなたは?」と彼女に尋ねた。「あなたは、大丈夫? お疲れのようだけど」
 ヴァイオラは力なく笑った。
 あまり長居するのもと、サラと院長にトールを引き合わせて、彼らはいとまを告げた。


365-370
「あの坊ちゃんはその危機を救ったわけか」と、小さく息を吐いた。「それも、二度」
「そうだな」
 ヴァイオラはちらと眉をあげ、Gに尋ねた。「……一回目のこと、知ってるんだ?」


575-577,616-619
 Gは得たりとばかりに、「そういう話を授業で散々聞かされるんだ」と言った。
「人間たちはこれだけひどいことをいろいろやってきたんだから、何を言われてもおかしくないだろ?」
 だから、獣人が人間を悪く思うのも、理由のないことではないのだ、と、3人とも理解した。狼たちがあんなふうなのも、獣人族がよそよそしいのも、もとはといえば……。
 カインはGを向いて、先ほどからの疑問を口にした。「お前、本当に17歳?」
「母さんに拾われたときは、な」
(616-619削除)


652-670
 よくよく調べて見ると、何基もの魔晶宮が設置してあったとおぼしき痕跡が残っていた。どうやらこの施設はサーランド時代の魔力中継所だったようだ。ほかに目ぼしいものもなかったので、僧侶たちはロケートオブジェクトの魔法を使ってみることにした。
 まずはヴァイオラが「隠し扉」に焦点をあててみたが、なにも反応はなかった。ラクリマはセリフィアにアーベルの持ち物でなにか焦点になるものがないか尋ねてみた。すると、家族全員が裏面に名前の刻印が入った揃いの指輪を持っているという答えが返ってきた。
 そこでセリフィアの持つ実物を見せてもらい、呪文をかけると、確かに反応があった。前方、斜め下に指輪があるのだ。だが目の前には、瓦礫の山が積み上がっていた。すぐに掘り出すのは無理だろうと、今晩はここで一泊して指輪の探索は明日に回すことになった。一同は夜営の準備にとりかかった。


1083-1084
 Gはセリフィアを遮って、「おねえさん? だれだ?」


1092
 本当に自分の責任だと思ってたら、そうは言わないけどね、とヴァイオラは思った。


1124-1125
 なんでこんなに物覚えが悪いのだろうと思いつつ、ヴァイオラは先を促した。「で?」


1200-1202
 今晩にでもやっておくよというトールに、カインが「俺も手伝おう」と申し出た。


1495-1497
(さすがだ親父、やるな)
 わずかな示唆でここまで客の意を汲むとは、とヴァイオラは独りごちた。しかしそのあまりにもあからさまな演出に、ティバートは苦笑した。


1770
 カインは袖口にあしらったワンポイントに目が釘付けになった。一見、ただの模様を刺繍しただけに見えて、実は頭文字の「T」をアレンジした意匠に相違ない。自分たちのシャツには花文字で名前の縫い取りがあるものの、そんな工夫はない。ヴァイオラは、ティバートがその事に気づいていないらしいと看て取り、こっそり「この鈍感め」とつぶやいた。


あとカバーは黒字に一票。全体的に締まって見える。

タイトルRe: ちょっといじってみた
記事No289
投稿日: 2006/10/20(Fri) 13:01
投稿者tula
おかげさまでちょうど50行減りますね。こちらの削除案(3字減らすとか細かいのが多い)とあわせて適当に取捨選択させてもらっていいですか。
ここだけ直したデータもフォルダにあげておきます。
SL8_book17(19)竜.txt

> 273-289
>  サラは笑顔で応えたが、
ちょっと考えます。いくらなんでも前後が唐突過ぎる。

> 365-370
> 「あの坊ちゃんはその危機を救ったわけか」と、小さく息を吐いた。
採用。

> 575-577,616-619
>  Gは得たりとばかりに、
採用。

> 652-670
>  よくよく調べて見ると、
ちょっと考えます。ただ、少なくとも魔神兵のくだりは要らないかなと思ってました。

> 1083-1084
>  Gはセリフィアを遮って、「おねえさん? だれだ?」
採用。

> 1092
>  本当に自分の責任だと思ってたら、そうは言わないけどね、とヴァイオラは思った。
採用。

> 1124-1125
>  なんでこんなに物覚えが悪いのだろうと思いつつ、ヴァイオラは先を促した。「で?」
採用。

> 1200-1202
>  今晩にでもやっておくよというトールに、カインが「俺も手伝おう」と申し出た。
採用。

> 1495-1497
> (さすがだ親父、やるな)
>  わずかな示唆でここまで客の意を汲むとは、とヴァイオラは独りごちた。しかしそのあまりにもあからさまな演出に、ティバートは苦笑した。
「しかし」が気になるが大筋採用。

> 1770
>  カインは袖口にあしらったワンポイントに
大筋採用だが、「つぶやいた」はけっこー多いので代えたい……。

タイトルRe^2: ちょっといじってみた
記事No293
投稿日: 2006/10/21(Sat) 14:27
投稿者tula
55行削減(レスタトの思いを減らせない場合はあと15行分を考慮)。

> > 273-289
> >  サラは笑顔で応えたが、
> ちょっと考えます。いくらなんでも前後が唐突過ぎる。

「いいお名前ですね」「ありがとう」
サラは笑顔で応えたが、一転してまじめな顔になり、研究所跡に向かう一行へ気遣いを示した。相変わらずラクリマはなんでも喋っているらしい。ヴァイオラは肩をすくめた。
「コアといってもハイブはいませんし、危険はないと思います」
 その返答に、サラはヴァイオラの常にない疲労を感じ取った。
「あなたは?」と彼女に尋ねた。「あなたは、大丈夫? お疲れのようだけど」
 ヴァイオラは力なく笑った。
 と、ノックの音がして、半開きの戸の向こうからトールが「もうおいとましたほうがよくないか」と声を掛けてきた。ヴァイオラは彼をサラに紹介したあとで、いとまを告げた。
「ヴァイオラ、どうか気をつけて」
 サラはじっと彼女を見つめたまま口にした。ヴァイオラは一礼して部屋を出た。
 そういえばさっき院長にトールを紹介しなかったな、と、思い出して、彼女は再び院長のところへ赴いた。珍しく、彼が書類と格闘しているさまが見られた。
 ヴァイオラは手短にトールを紹介した。クレマン院長は自分も挨拶を返してから、
「君のところも入れ替わりが激しいですね」
「よく死にますから」
 院長は一寸口を閉ざしたが、物柔らかに言った。
「まあ、頑張ってください。君たちには各方面から期待がかかっているようですから」

> > 652-670
> >  よくよく調べて見ると、
> ちょっと考えます。ただ、少なくとも魔神兵のくだりは要らないかなと思ってました。
魔晶宮はこの巻のメインになるので、残しました。
代わりに魔神兵関連をすべて割愛しました(このあと出てこないと思ったので)。

 奥の半分は、だだっぴろい部屋(おそらく研究施設だった)が真ん中にあって、その両脇に物置程度の部屋が6つ並んでいる。研究室部分は天井もほとんど崩れ、ほとんど野外と同じに風雨にさらされていた。そこかしこに瓦礫が転がり、足下も危なっかしい。
 ヴァイオラの発案で、ロケートオブジェクトの魔法を使ってみることになった。ヴァイオラがまず「隠し扉」を念じながら呪文を唱えたが、何も反応しなかった。ラクリマはセリフィアにアーベルの持ち物を何か知らないか尋ね、家族全員が持っているという揃いの指輪を探してみることにした。セリフィアの持つ実物を見せてもらい、裏面に名前の刻印があることまで聞き出したあとで呪文をかけると、確かに反応があった。前方、斜め下に指輪があるのだ。だが目の前には、瓦礫の山が積み上がっていた。すぐに掘り出すのは無理だろうと、指輪の探索は明日に回すことになった。
 左右両脇に並ぶ部屋には、どこも一様に何か大きいものを設置したような跡があった。ラクリマは首を傾げた。この建物の構造の何かが引っかかるように思ったが、それが何なのかわからない。
「どうしたの」
 ヴァイオラに声をかけられて、ラクリマは考え考え答えようとした。
「何か前に見たような気がするんですけど……研究所? でも……私が見たのと違うような気もするし……」
 ヴァイオラは咄嗟に「オルフェアってこと?」と口にしていた。
 ラクリマは「ああ」と納得のいった声を出した。
「じゃあ……でも、フードクリエイターじゃないし……あとは、装置っていうと……」
「魔晶宮?」
「あっ、そうです」
 どうやら両脇の6部屋に設置されていたのは、魔晶宮らしい。
「ってことは、ここはフィルシムあたりの魔力中継所だね」
 ヴァイオラはもう一度周りを見回した。他には何も収穫がなさそうだった。今晩はここで一泊することにして、一同は夜営の準備にとりかかった。

タイトル一案
記事No290
投稿日: 2006/10/20(Fri) 17:41
投稿者tula
19話冒頭の「レスタトの思い」の部分ですが、あのままだとかえって読みにくいということもあり、段落構成アリに変えようかと思います。
以下のように変えてよければ、22行減。
あとから戻せるので、book17(19).txtは修正後データとして更新済み。


 贅沢だと言われたこともある。
 くだらない拘りだと揶揄されたこともある。
 でも。それでも。
 僕は『特別』になりたかった。

 僕は生まれた時から代用品だった。正確には代用品にさえなれなかったのだが。
 僕の生まれた家は神聖ガラナークでも有数の貴族アンプールの家。アンプールでは代々女尊男卑が叫ばれており、家督を継ぐのも要職にあるのはすべて女性だ。この家で僕やルード兄様の存在などさして重要ではない。この家での15年はそれを嫌というほど思い知らせてくれた。姉様の周囲にはいつも人だかり。優秀な教師がつき、何れは国政に携わる者として姉様は磨き上げられていく。僕たちはいつもそれを遠目で眺めているだけだった。
 悔しかった。
 だから努力した。僕はここにいるのだと、認めてほしかった。
 けれども。
 どれほど武術の腕を上げようとも。
 どれほど知識を収めようとも。
 いかなる努力も認められることは無かった。一度も顧みられることは無かった。
 思い知った。罵倒されるより、嘲笑われるより辛いのは無視されることなのだと。
 思いつめて母様に聞いたことがあった。僕は一体何の為に生まれてきたのですか、と。母様は言った。シャルレインの代わりがほしかった。なのに男だったなんてね、と。そう言いきる母様には少しもてらいがなかった。そして僕は。
 期待することを放棄した。

 時が経ち、兄様は騎士の道を選んだ。功を立てさえすれば一代かぎりのものとはいえ爵位も領地も授かることが出来る。このままここで冷や飯食らいで終わりたくはない、兄様はそう言った。
 でも僕は違った。神官の道を選んだ。戦士となるに何が不足していたわけじゃない。むしろ僕は戦士としての才能に恵まれていた方だろう。でも僕は神官になりたかった。
 ここが神聖ガラナーク王国だったから。
 格式の高い行事には必ず神官が必要とされる。国王に王冠を授けるのは大司教の役割だ。神聖ガラナークでは宗教と政治とはすでに不可分となっている。大神殿はエオリス正教の総本山であると同時に神聖ガラナークの政治の中枢でもあるのだ。その大司教ともなればどれほどの発言力をもつことか。
 だから僕は神官の道を選んだ。血筋ではなく、自らの実力を証明するために。
 そして、僕の願いはかなえられた。
 神は僕だけに「神託」を授けてくださったのだ。

タイトルんー
記事No291
投稿日: 2006/10/20(Fri) 19:57
投稿者竜田久緒
>  僕は生まれた時から代用品だった。正確には代用品にさえなれなかったのだが。

>  思いつめて母様に聞いたことがあった。僕は一体何の為に生まれてきたのですか、と。母様は言った。シャルレインの代わりがほしかった。なのに男だったなんてね、と。そう言いきる母様には少しもてらいがなかった。そして僕は。

↑は、それぞれ最後の行を改行しておいたほうが強調されていいかなー。だから20行減か。

ここで減らすと上の「一案」できつきつだったところに余裕ができていいね。20話もあんまり減らさなくて済むし。

タイトル>DLさんへ
記事No292
投稿日: 2006/10/21(Sat) 12:40
投稿者tula
19話冒頭のレスタトの思いを、以下のように、通常の散文(段落構成あり)に変えようと思います。
また、それに伴い、ほんの少し表記統一も行ってあります。
この状態で掲載して問題がないかどうか、ご確認のうえご連絡下さい。


 贅沢だと言われたこともある。
 くだらない拘りだと揶揄されたこともある。
 でも。それでも。
 僕は「特別」になりたかった。

 僕は生まれた時から代用品だった。
 正確には代用品にさえなれなかったのだが。
 僕の生まれた家は神聖ガラナークでも有数の貴族アンプールの家。アンプールでは代々女尊男卑が叫ばれており、家督を継ぐのも要職にあるのはすべて女性だ。この家で僕やルード兄様の存在などさして重要ではない。この家での15年はそれを嫌というほど思い知らせてくれた。姉様の周囲にはいつも人だかり。優秀な教師がつき、いずれは国政に携わる者として姉様は磨き上げられていく。僕たちはいつもそれを遠目で眺めているだけだった。
 悔しかった。
 だから努力した。僕はここにいるのだと、認めてほしかった。
 けれども。
 どれほど武術の腕を上げようとも。
 どれほど知識を収めようとも。
 いかなる努力も認められることは無かった。一度も顧みられることは無かった。
 思い知った。罵倒されるより、嘲笑われるより辛いのは無視されることなのだと。
 思いつめて母様に聞いたことがあった。僕は一体何のために生まれてきたのですか、と。母様は言った。シャルレインの代わりがほしかった。なのに男だったなんてね、と。そう言いきる母様には少しもてらいがなかった。
 そして僕は。
 期待することを放棄した。

 時が経ち、兄様は騎士の道を選んだ。功を立てさえすれば一代限りのものとはいえ爵位も領地も授かることができる。このままここで冷や飯食らいで終わりたくはない、兄様はそう言った。
 でも僕は違った。神官の道を選んだ。戦士となるに何が不足していたわけじゃない。むしろ僕は戦士としての才能に恵まれていたほうだろう。でも僕は神官になりたかった。
 ここが神聖ガラナーク王国だったから。
 格式の高い行事には必ず神官が必要とされる。国王に王冠を授けるのは大司教の役割だ。神聖ガラナークでは宗教と政治とはすでに不可分となっている。大神殿はエオリス正教の総本山であると同時に神聖ガラナークの政治の中枢でもあるのだ。その大司教ともなればどれほどの発言力をもつことか。
 だから僕は神官の道を選んだ。血筋ではなく、自らの実力を証明するために。
 そして、僕の願いはかなえられた。
 神は僕だけに「神託」を授けてくださったのだ。

タイトル20-21話(文庫で18話)
記事No294
投稿日: 2006/10/22(Sun) 19:05
投稿者tula
改行などの細かい変更で1行減らせると思われる箇所が16。

あとはヴァルバモルトとヴァイオラのやりとり3行ほどと、
「あとは家で話そう」とヘルモークが言ったあとのスマックやカインのやり取りを8行削除できるのではないかと。

もしかするとセリフィア×アルトのイラストを削らないで済むかも。

タイトル文庫で18話と冒頭にちょっと
記事No295
投稿日: 2006/10/23(Mon) 01:28
投稿者OKM
いっそ、セリフィア+アルトのイラストを削るという前提でその部分の文章を削るのもアリではないかと思います。
重要なシーンというほどでもないし(笑)

〜ラクリマが「私、神殿に寄ってから帰ります」と言うので、セリフィアは彼女と別れて先に帰った。
ヴァイオラの指示通り部屋の奥にアルトを寝かせ、部屋を出てきたセリフィアにGが尋ねた。

というふうに繋げてもあんまり問題ないのではないかと。

>その様子を見ていたヴァイオラは、ガラナーク大神殿大司祭(代理)からの親書を取り出した。→「大司教」で通っていたと思います〜

あと、19話冒頭ですが族長が「ショートランド」連発しているのが何度も読んでいるとなんだか気になります…
「この世界」とかで良いのではないのでしょうか〜短いし。

タイトルRe: 文庫で18話と冒頭にちょっと
記事No296
投稿日: 2006/10/23(Mon) 02:32
投稿者tula
> 〜ラクリマが「私、神殿に寄ってから帰ります」と言うので、セリフィアは彼女と別れて先に帰った。
> ヴァイオラの指示通り部屋の奥にアルトを寝かせ、部屋を出てきたセリフィアにGが尋ねた。
>
> というふうに繋げてもあんまり問題ないのではないかと。

いくらなんでもはしょりすぎ…。突然ヴァイオラに指示されちゃって何の話か読者にはサッパリ。
あと、セリフィアへのもにゃもにゃは、その後のGの独り寝につながるのでまぁ入れておいたほうがいいかと。
(しかもあやつ、夜中に真っ先に「アルトは無事か!」って叫んでるし……)
いちおう削れないかどうか見てみますが。

> >その様子を見ていたヴァイオラは、ガラナーク大神殿大司祭(代理)からの親書を取り出した。→「大司教」で通っていたと思います〜

あ、フィルシム神殿と間違えた。大司教ですね。

> あと、19話冒頭ですが族長が「ショートランド」連発しているのが何度も読んでいるとなんだか気になります…
> 「この世界」とかで良いのではないのでしょうか〜短いし。

半分くらい変えましょう。または削る。
実は「子どもが生まれていない」話も3回くらい繰り返されていて、くどいんですよねあの部分……。う〜ん。もう一回読み直して、少しスリムにするか。

タイトルRe^2: 文庫で18話と冒頭にちょっと
記事No297
投稿日: 2006/10/23(Mon) 12:11
投稿者tula
> > あと、19話冒頭ですが族長が「ショートランド」連発しているのが何度も読んでいるとなんだか気になります…
> > 「この世界」とかで良いのではないのでしょうか〜短いし。
>
> 半分くらい変えましょう。または削る。
> 実は「子どもが生まれていない」話も3回くらい繰り返されていて、くどいんですよねあの部分……。う〜ん。もう一回読み直して、少しスリムにするか。

ショートランド連発については修正しました。修正したテキストは夕方ごろアップします。
「子どもが生まれない」話は、くどいけどそのままにしました。
つい繰り返しちゃうくらい重要だってことで。