ちょっとコラム

評価は気にしすぎないで

 え〜、これは上達するためのコツでもあると思うんですが‥‥。
 受験生の皆さんは、小論文で添削のコースを受けたり、模試を受けたりすると思いますが、その結果については「気にしすぎないで」ください。なぜなら、評価はファジーなものだからです(もちろん採点者本人はできる限り公正を期しているつもりなのですが)。

 一つ前のコラムで、評価のあり方について紹介しました。あれがすべて完璧に正しいわけではありませんが、妥当な紹介にはなっているはずです。
 しかし。
 最初に言ったように、模試や添削講座では、評価を「気にしすぎない」ことが大切です。
 何しろ、私のような普通の人間が採点しているのです。採点者がどんなに公正を期しても、どうしてもムラが出たり、そのときの気分や主義によって評価に「波」ができてしまいます。
 ちなみに、他の採点者の答案を見たことがないのではっきりとはわかりませんが、私はおそらく採点者の中では点数の辛い方だっただろうと思います。だから、私に回されたひとはちょっとかわいそうかな〜などと思いながら添削していました。
 そうなんです。採点者によっても評価は変わってしまうのです。だから毎日受けるテストゼミなんかで、「昨日はBだったのに今日はいきなりC−に落ちた」というようなことだって、あってもおかしくないのです。別に皆さんの実力が1日でガーンと落ちたわけじゃないのです。
 そういうわけなので、評価について一喜一憂する必要はありません。ああ、もちろん良い方は素直に喜んでください。でも悪い方は、「俺はいつまで経ってもCしかとれないんだ」などと落ち込まないでください。もしかするとあなたは、たまたま辛口の採点者にばっかり当たっているのかもしれないのですから。

 とはいえ、採点者の具体的な批評やアドバイスは、絶対に無視してはいけません。仮令(たとえ)「B」や「C」などの評価は無視しても、講評や忠告はきちんと読んで、自分が何を求められているのかを正しく理解するように努力してください。そして、それらの弱点を克服するように努めてください。
 同様に、さすがに「評価を全く気にするな」と言うわけにはいきません。前のコラムで書いたように、それぞれの評価にはそれなりの意味がありますから、それらは一応「反省材料」としてください。

 でもやっぱり評価は気にしすぎないで。自分が思うより悪い評価をもらっても、落ち込まないで、絶望しないで。絶望しちゃったらそこでおしまいになっちゃいますから。「B」だの「C」だの「D」だのといったあれらはただの「記号」、ほんの一時の「めやす」にすぎないと思うことです。
 「悪い評価をもらうと落ち込むからゼミも模試も受けない」とならないように。本番じゃないんですから、評価なんてどれだけ悪くたって構いません。そんなのは気にしないことです。それよりも、今のうちにできる範囲でテストを受けたり自分で練習したりして、小論文を書くことに慣れていきましょう。

2002.6.1 葵 都魔都

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