はじめに 〜趣旨〜

日本の小・中・高等学校においては、「論文・レポートの書き方」、すなわち他人を説得するために書かれる文章、何かを論ずるために書かれる文章のための「表現法」を全く教えません。
それでいて、受験でいきなり「小さい論文でいいから書いてみ」だとか、大学に入って突然「『作文』じゃなくてちゃんとしたレポートを書いてみ」だとか要求されるのは、かなり辛いものがあります（私も辛かったです）。

そうした要求にとまどう人たちのために、「そもそも『論文』ってどんなモノなの？」「『作文』にしないためにはどういう書き方をすればいいの？」などの、最も基本的な事柄を私なりに説明していきます（ついでに皆さんお忘れの「原稿用紙に書くときの注意点は？」も記述する予定）。

これから月に１〜２回の更新を目指してがんばりますので、よろしくおつきあいくださいませ。

なお、「そんな悠長につきあえない」という方は、『論文ってどんなもんだい』（岡田寿彦著、駿台受験叢書、1991）をお読みください。すばらしくわかりやすく書かれた受験生のための論文入門書です。実は私のホームページなんか読まずに、これを読んだ方がずっとためになります（笑）。さあ、本屋に走ろう！　‥ところでこの本、まだ売ってますよね？

• おことわり（はじめての方は必ずお読みください）

• 論文って何だ？

• 核は「主張」と「論拠」

• 「私」で書こう

• 常体と敬体

• 「使うな」の１：短文のススメ

• 段落の重要性

• 評価の紹介

• 評価は気にしすぎないで