『小さな世界の物語』 文庫製作会議室
[記事リスト] [新着記事] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

タイトル Re^2: ちょっといじってみた
投稿日: 2006/10/21(Sat) 14:27
投稿者tula

55行削減(レスタトの思いを減らせない場合はあと15行分を考慮)。

> > 273-289
> >  サラは笑顔で応えたが、
> ちょっと考えます。いくらなんでも前後が唐突過ぎる。

「いいお名前ですね」「ありがとう」
サラは笑顔で応えたが、一転してまじめな顔になり、研究所跡に向かう一行へ気遣いを示した。相変わらずラクリマはなんでも喋っているらしい。ヴァイオラは肩をすくめた。
「コアといってもハイブはいませんし、危険はないと思います」
 その返答に、サラはヴァイオラの常にない疲労を感じ取った。
「あなたは?」と彼女に尋ねた。「あなたは、大丈夫? お疲れのようだけど」
 ヴァイオラは力なく笑った。
 と、ノックの音がして、半開きの戸の向こうからトールが「もうおいとましたほうがよくないか」と声を掛けてきた。ヴァイオラは彼をサラに紹介したあとで、いとまを告げた。
「ヴァイオラ、どうか気をつけて」
 サラはじっと彼女を見つめたまま口にした。ヴァイオラは一礼して部屋を出た。
 そういえばさっき院長にトールを紹介しなかったな、と、思い出して、彼女は再び院長のところへ赴いた。珍しく、彼が書類と格闘しているさまが見られた。
 ヴァイオラは手短にトールを紹介した。クレマン院長は自分も挨拶を返してから、
「君のところも入れ替わりが激しいですね」
「よく死にますから」
 院長は一寸口を閉ざしたが、物柔らかに言った。
「まあ、頑張ってください。君たちには各方面から期待がかかっているようですから」

> > 652-670
> >  よくよく調べて見ると、
> ちょっと考えます。ただ、少なくとも魔神兵のくだりは要らないかなと思ってました。
魔晶宮はこの巻のメインになるので、残しました。
代わりに魔神兵関連をすべて割愛しました(このあと出てこないと思ったので)。

 奥の半分は、だだっぴろい部屋(おそらく研究施設だった)が真ん中にあって、その両脇に物置程度の部屋が6つ並んでいる。研究室部分は天井もほとんど崩れ、ほとんど野外と同じに風雨にさらされていた。そこかしこに瓦礫が転がり、足下も危なっかしい。
 ヴァイオラの発案で、ロケートオブジェクトの魔法を使ってみることになった。ヴァイオラがまず「隠し扉」を念じながら呪文を唱えたが、何も反応しなかった。ラクリマはセリフィアにアーベルの持ち物を何か知らないか尋ね、家族全員が持っているという揃いの指輪を探してみることにした。セリフィアの持つ実物を見せてもらい、裏面に名前の刻印があることまで聞き出したあとで呪文をかけると、確かに反応があった。前方、斜め下に指輪があるのだ。だが目の前には、瓦礫の山が積み上がっていた。すぐに掘り出すのは無理だろうと、指輪の探索は明日に回すことになった。
 左右両脇に並ぶ部屋には、どこも一様に何か大きいものを設置したような跡があった。ラクリマは首を傾げた。この建物の構造の何かが引っかかるように思ったが、それが何なのかわからない。
「どうしたの」
 ヴァイオラに声をかけられて、ラクリマは考え考え答えようとした。
「何か前に見たような気がするんですけど……研究所? でも……私が見たのと違うような気もするし……」
 ヴァイオラは咄嗟に「オルフェアってこと?」と口にしていた。
 ラクリマは「ああ」と納得のいった声を出した。
「じゃあ……でも、フードクリエイターじゃないし……あとは、装置っていうと……」
「魔晶宮?」
「あっ、そうです」
 どうやら両脇の6部屋に設置されていたのは、魔晶宮らしい。
「ってことは、ここはフィルシムあたりの魔力中継所だね」
 ヴァイオラはもう一度周りを見回した。他には何も収穫がなさそうだった。今晩はここで一泊することにして、一同は夜営の準備にとりかかった。


- 関連一覧ツリー (▼ をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 返信フォーム (この記事に返信する場合は下記フォームから投稿して下さい)
おなまえ
Eメール
タイトル
メッセージ   手動改行 強制改行 図表モード
参照先
暗証キー (英数字で8文字以内)
  プレビュー

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 暗証キー